「いもぼう」との出会い


3日ほど京都を観光していたのだけれど
八坂神社付近を歩いていた時に
「いもぼう」の看板を見かけた。


この「いもぼう」という伝統料理は
海老芋という京都の野菜と棒鱈(ぼうだら)という北海道の魚を
炊き合わせたもの。
このあたりでしか食べられない料理だ。


そして、この棒鱈こそ、
北海道の稚内で加工されているのであった。
(全国シェア9割)


棒鱈を作っている工場の社長さんと知り合いだったので
何度も加工の現場を見せてもらったり
棒鱈を食べさせてもらったりした。


その社長から、この「いもぼう」という料理の話を聞いたのだった。
冬の稚内の強い風に吹かれてカチカチになった鱈を
一週間〜10日ほどかけて水で戻して
それから丸一日かけて煮るという、非常に手の込んだ料理(らしい)。


残念ながら、稚内では食べることができない。
(棒鱈の料理であれば、運が良ければ食べられる)


そのことをすっかり忘れていたので
「いもぼう」の看板を見つけて
ちょっと感激してしまった。


稚内の風に吹かれた棒鱈たちが、
はるばる京都までやってきて
高級料理として食されているのだ。


ただ、
通りかかったのが食事時ではなかったので
そして料金もそこそこ高かったので
今回は食べてみようという気にはなれなかった。


次回はぜったいに「いもぼう」を食べてみようと思う。
そして社長さんに、その感想を伝えなくては。