それぞれの旅立ち


今日は卒業式(学位授与式)。
2年間かけてようやく名前を覚えた(笑)学生たちが
キャンパスを去っていった。



それと同時に、同僚の教員2名もまた
それぞれ新たな場所で再出発をすることになった。


前にも書いたような気がするのだが、
なんだか最近は、卒業や引越しに伴う「お別れ」が
あまり寂しくならない。


メールやSNSやLINEなんかを使って、
たとえ地球の裏側にいたとしても
オンラインですぐにつながることができるので
別れる、という実感がなかなかわかないのである。


実際、去年卒業したゼミ生ともLINEでつながっているし
現在ロンドンに研修に行っている学生とも簡単に連絡が取れる。


私が20年ほど前にイギリスに半年間滞在していた時は
高価な国際電話を除くと
手紙くらいしかコミュニケーションの手段がなくて
しかも運悪く私が滞在し始めた直後に
イギリスの郵便局のストライキがあったりして
かなり心細い思いをしたものだ。


イギリスで知り合った外国の友人たちと別れる時も
これでもう人生で二度と彼/彼女に会うことはないのだ
と思うと、すごく別れるのが辛かった。


今なら、じゃあ明日からはFacebookで、
みたいに気軽にサヨナラできるみたいである。


それがいいのかどうかはわからないけど...。


卒業式のあとの最後のゼミは
2月〜3月生まれが4人いたので
卒業だけでなく、誕生日を祝う会にもなったのであった。



何かを終わらせないと始められないこともあるし、
何かと別れることによって生まれる出会いもある。
卒業は新しい何かのスタートなのだと信じて
涙を見せずに学生たちと別れたのであった。


Bless You, Wherever You Are.





.