八橋のかきつばた
「八橋のかきつばた」は全国的にも有名のようで、
平安の歌人、在原業平(伊勢物語の主人公)がこの地に立ち寄って
歌を詠んだとも言われている。
からころも
きつつなれにし
つましあれば
はるばるきぬる
たびをしぞおもふ
と、頭の5文字が「かつきばた」になった歌である。
唐衣 着つつ馴れにし 妻しあれば 遥々きぬる 旅をしぞ思ふ
(着慣れた唐衣のように親しんだ妻を都に置いてきたので
この美しい花を見るとそのことが思い出されて
はるばる来た旅路の遠さをしみじみと感じる)
この時期は大混雑するというので夕方に訪問したところ
ガラガラであった。
かんじんのかきつばたは、ちょっと盛りを過ぎた感じ。
知立市は東海道五十三次の宿場町の一つ(池鯉鮒)だし、
この寺のすぐ近くに当時の松並木が残っているし、
身近に歴史を感じさせる場所である。