昭和でアナログなソバ屋で思ったこと


(スキーの話の続き)


初日の滑りを終えてから
最寄りの道の駅へ。


買い物のつもりだったのだが
空腹に耐えきれず
道の駅の一角にある「そば・うどんの店」へ。


ここが、絵に描いたような昭和な店。


カウンターだけの狭い店内で
入ったときには客はゼロ。
店主のおやじさんがカウンターの席に座り
壁の上に設置された小さなテレビで
のんびり「水戸黄門」(!)を見ているところだった。
(初代水戸黄門の再放送)


こういう店に入ったのは何年ぶりだろう?
いや、何十年ぶりか...


味の方も素朴で懐かしい感じ。
スキーで疲れていたので妙に美味しかった。


こういう店が今でもなくならずに
営業を続けていられるのがスゴイ。




ただ、ソバを食べながら考えたのは、
今年(2011年)7月の地デジ問題のこと。


この店には古いブラウン管テレビが2台あったのだが
7月以降テレビを買い換えることが果たしてできるだろうか?


おそらくこの店の経営状態(あくまで推測)では
テレビを買い換えるのはもちろん
チューナーを買うことも大変だろう。


店からテレビがなくなったら
(アナログ放送が見れなくなったら)
客へのサービスが不十分になるだけなく
店主が暇な時間に水戸黄門を見る楽しみも奪われることになる。


ちなみに私の祖母のテレビもアナログで
祖母は一日中テレビをつけながら編み物をしている。
おそらくアナログとデジタルの違いもわからないし、
90歳を越えて一人暮らしの彼女には
いまさらデジタル放送を見る必要性もないだろう。


日本全国にこういうケースは少なくないはず。
いったい誰のための地デジなのだろう?


今年の7月以降、マス・メディアが取り上げないところで
多くの「テレビ難民」が出てくる気がするのだけれど...