手紙 vs メール


身内を除くと、今年は年賀状を1枚しか書いていない...
(去年も2枚程度だったが...)
(学長からの年賀状にも返事を出してないし...)


友だちがいないのではないかと言われるとそれまでだが、
知り合いとはいつでもメールで連絡が取れるし、
自分の近況についてはブログやmixiで公開している。


だから
「2011年」とか「うさぎ年」とか「元旦」とか
誰でも知っている情報をわざわざ印刷し
手書きで「今年もよろしく」と一言だけ書いて
送る必要性を今の時代にあまり感じないのである。


送られてくる年賀状にしても、
会ったこともない子供の写真に興味はないし
せいぜい最新の住所を確認できることくらいしか
メリットを感じない。

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1980年代の後半にイギリスに半年ほど滞在した時のこと。


ホームステイをしながら英語学校に通ったのだが
電子メールもFAXもなかったので
現地との連絡はすべて手紙/ハガキだった。


イギリスとの手紙のやりとりには
往復で2週間ほどかかったので、
各種の準備に4ヶ月ほどを費やした。


今ならすべてオンラインなので、
一週間もあれば手続きができてしまうに違いない。


さらに悪いことに、私が渡英した直後に
イギリスで郵便局のストライキが始まってしまったのだった。


初めての海外旅行で、しかも慣れない言葉での生活。
寂しさと不安をまぎらすには、
日本にいる友人たちとの手紙だけが頼りだったのに
その手段が絶たれてしまったのだ。


ストライキが終わって手紙が届いたときの
嬉しさは格別のものであったけれど、
だからといって
年賀状は今の時代もやっぱり必要なのだ、とか
手紙の方が趣があって心がこもっている、とか
私はそんなことを言うつもりはない。


新しい時代には、その時代に適したコミュニケーションがある。
ただそれだけのことだ。