大学生が作る映像について思うこと


最近は多くの大学で授業やゼミ活動の一環として
映像制作が行われており、
専門の学部・学科もずいぶん増えているようである。


そういう大学のウェブページを見てみると、
元テレビ局のカメラマンなどを講師に迎え
豪華なスタジオ設備と機材を整えているところが多い。


しかし、である。


私もいろいろな大学の作品はチェックしているのだけれど
見ていて面白いと思える作品はほとんどない。
たいていは途中で見るのを止めてしまう。


私の知る範囲では、
面白くて、なおかつ感動できるような作品も作っているのは
(そして単発ではなく継続して作り続けているのは)
私のかつての教え子たち(自画自賛)と中央大学くらいしかない。


中央大学総合政策学部 松野ゼミ)
http://tamatan2.exblog.jp/


他の多くの大学では、
映像がウェブ(YouTube)の時代だというのに
いまだにテレビ的な作品を目指しているような作品が多い。
(テレビ番組の作り方しか知らない人間が教えているからか...)
しかも、中途半端にNHK的な作りをしている。


既存のテレビ局の番組を参考にするのは構わないけれど
細かい技術や完成度なんか気にしないで
もっと大学生らしい、大学生にしか作れないような、
型にはまらない作品を作ってもらいたいものである。


ちなみに、高校の放送コンクールを見に行くと
ドキュメンタリーの多くはNHK的な作りをしているのだけれど
(コンクールがNHK主催だからか)
大賞をとるのは、高校生らしく楽しげな(けれども奥深い)作品ばかりである。


稚内の学生が作った作品例)


今年のゼミ活動を通して
現任校での映像制作の限界や課題、そして可能性が見えたので
来年のゼミではまた新しい取り組みをして
注目を集めてみたいと画策中なのである。