もう一つの卒業


駆け足で北海道に行ってきた。


女満別経由で稚内まで、
片道約320kmのオホーツク海沿いの道を2日で往復し
稚内には、睡眠時間を除くと
6時間くらいしか滞在していないので
本当に駆け足である。


しかも、運悪く全国的に大荒れの天候で
強い風と湿った雪で道路は滑りやすく、
四駆ではないレンタカーに乗っていたので
緊張しっぱなしのドライブ...


(地吹雪で前方がよく見えない)


それでも私には
どうしても行かねばならない理由があった。


昨年まで教えていたゼミ生数名が卒業し
ゼミの同窓会が開かれることになったので
私も飛び入り参加することにしたのだった。


この学年には、オープンキャンパスの時に
私が担当した映像講座に参加していた学生もいて
それをきっかけに「映像制作をやりたい」と入学し
私のゼミに入り、いろいろな経験を積み
いくつかのコンテストに入賞するなど
みんな大きく成長した。


その過程をずっと見守ってきただけに
私としても
遠く愛知県から卒業を祝福するだけでは
済まないような気がしたのだった。


卒業生も何人か集まり、十数名の同窓会。


1年ぶりに会う学生もいたけれど
みんなほとんど変わっておらず
(それが良いことかどうかわからないが)
私としても、この1年間ずっと気にかけていただけに
そんな姿にちょっと安心。


短大とは違って、
長い場合は4年間同じゼミに所属することになるわけで
そうなるともう先輩・後輩の関係を超えて
大きな「ファミリー」のような感じになってくる。


ただそれが時としてマンネリになったり、
モチベーションの低下につながったりし始めたので
学生たちのため、そして私自身のためにも、
あえてファミリーを解散することにしたのだが
この日の同窓会の雰囲気を見て
それが間違いではなかったとわかった。


この1年間、主にmixiの日記の方で
私の、新しい環境での挑戦を書き続けてきたのも
(くだらない話の方が多いかも知れないけれど...)
その日記を読んでいるはずの元ゼミ生たちに対する、
常に新しいチャレンジをし続けてほしいというアピールだったのだが
その思いは、はたして伝わっていたのだろうか。