いつの日かリベンジを


第21回 飛騨高山ドキュメンタリー映像祭に行ってきた。



前任校(稚内)のゼミで2008年の1年間、
ゼミ生たちが農作業体験をして
それを記録し続けていたのだが
それがようやく何とか編集を終えて形になり、
(旧ゼミ生が編集作業を仕上げた)
この高山のコンテストに応募したのだ。



今年は海外を含めて全国から90作品のエントリーがあり
最終審査の8本(一般部門4作品、学生部門4作品)に残った。


結果は
学生部門の1位にはなれなかったものの
中日新聞社賞」を受賞。
前任校のゼミでは、これが最後のプロジェクトだったので
有終の美を飾ったと言っていいのかもしれない。
(賞金を10万円ももらえたし...)


でも、私はぜんぜん満足できていないのである。


はっきり言って、このプロジェクトは失敗だった。
私が描いていたビジョン(作品の完成予想図)が
ゼミ生たちにうまく伝わらず、
ゼミ生たちにとっては、
せっかくの休日なのに、つらい農作業を「やらされている」
という実感しか残らなかったように思う。


そのため、撮影はストーリーのない散漫なものとなり
そこに学生たちの生き生きとした姿はほとんど映っておらず
撮影終了後もしばらくテープが放置されたままであった。


私には、
このプロジェクトが素晴らしい作品になる確かな自信があっただけに
学生がついてこなかったことがショックであった。


一部の学生の努力により
今回なんとか一つの作品としてまとまったものの
私のイメージでは
今回入賞した作品の10倍くらいイイ作品になるはずだったのだ...


それまでは素晴らしいゼミ活動をして、
なおかつ実績も挙げてきたので
ちょっと高いレベルを要求しすぎていたのかもしれない。


とはいえ、
このプロジェクトに関わり、農作業に汗を流したゼミ生のみなさん、
お疲れさまでした。
そして、おめでとう。


まともな「画」が撮れていない失敗作であっても
全国レベルのコンテストで入賞できるくらい、
みんなが高いレベルにいたのは確かなのだよ。


私としては、いつの日か、また別な形で、
このリベンジを果たしたいと思う。
もちろんそれは
私自身に対するリベンジなのだけれど...